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短時間でベトナム・ホーチミンを駆け巡る!一人旅の楽しみ方

アジアを巡る2週間の旅も終盤に差し掛かり、最後に選んだ国は初めて訪れるベトナム。
フーコック島への憧れを胸に、経由地としてホーチミンで一泊。そして帰国前には半日観光で再訪するプランでした。短い滞在でしたが、ホーチミンの街で「ベトナムらしさ」をたっぷり感じることができ、心に残るひとときとなりました。

1. 一人旅でも安心!ホーチミンの治安と歩き方

ホーチミンの街を歩き始めてすぐに感じたのは、バイクの洪水のような喧騒と街全体を包むエネルギッシュな空気感。一方で、少し路地を外れると、喧騒が遠のき、どこか穏やかでローカルな時間が流れる場所が点在しているのもホーチミンの魅力です。

女性一人で歩いても安心感があり、治安は比較的安定しています。ただし、スリには注意が必要。ただし、スリには注意が必要です。特に混雑した市場や観光地では、バッグを前に抱えるなどの工夫をするだけで、安心感がぐっと高まります。

何より印象的だったのは、ホーチミンの人々の優しさとフレンドリーさ。道に迷った際には、通りすがりの女性が地図アプリを一緒に見ながら道を教えてくれたり、カフェで出会った店員さんが「ここまで送りますよ」とバイクを出してくれようとしたり、とにかく親切な人が多いのです。一人旅で訪れると、こうした地元の人々とのちょっとした交流が、心を温かくしてくれます。

2. ホーチミン一人旅の移動手段は「Grab」で決まり!

ホーチミンの街を快適に移動するなら、配車アプリ「Grab」が大活躍。料金が事前に分かるうえ、クレジットカード決済にも対応しているため、初めてのベトナムでも安心して利用できました。

特に「Grabバイク」は、一人旅だからこそ楽しめるスリルと爽快感を味わえるおすすめの移動手段です。初めて乗ったときは、道路一面を埋め尽くすバイクの波に少し圧倒されましたが、風を切りながら車の間をするすると抜ける体験は、一度味わうとやみつきになります。街の活気や風の匂いを肌で感じられるのも、バイク移動ならではの魅力です。

ただし、空港での移動には少し注意が必要です。空港内では「Grabバイク」の利用ができず、空港の敷地に入れるのは「Grabタクシー」のみ。そのため、空港から市内、または空港への移動には「Grabタクシー」を選んでくださいね。

3. ホーチミン一人旅でやりたいこと5つ

一人旅だからこそ味わえる自由な時間を満喫し、ホーチミンの魅力を存分に堪能しました! 今回のホーチミン一人旅で叶えたかった、やりたいこと5つをご紹介します。

1) ベトナムらしさ溢れるカフェでひとやすみ

ホーチミンで訪れたのは、ベトナムらしさを存分に味わえるカフェ「Dabao Concept」。2店舗ある中から、私が足を運んだのは「Dabao Concept-Codo」。

広大な800㎡の敷地に広がるカフェは、緑豊かな庭園の中に屋内席と屋外席が設けられており、それぞれ違った魅力を楽しめる空間です。

昔ながらのベトナムらしさと現代的なデザインの絶妙な調和をしている空間がお気に入り。どの席に座っても絵になる風景が広がり、思わず写真を撮りたくなる魅力的な空間です。

メニューは基本的にベトナム語ですが、英語のメニューをお願いすると快く用意してくれました。オーダーしたパッションフルーツティーは、甘酸っぱさが爽やかで、南国の風を感じさせてくれる一杯。

緑に囲まれた庭でゆっくりと味わうその時間は、旅の疲れを癒す特別なひとときとなりました。

2) ホーチミンのアイコン「タンディン教会」で撮る一枚

「ピンクの教会」として知られる「タンディン教会」。ホーチミンの街でひときわ目を引くその存在感に、思わず足を止めてしまいます。フランス統治時代に建てられたゴシック様式の建物が、鮮やかなピンク色に染められていて、そのかわいらしさと荘厳さのバランスが絶妙。

教会の前でカメラを構えていると、「撮ってあげるよ」と観光客が声をかけてくれました。一人旅ならではの、こんな優しさに触れると心がほっこりします。

3) 絶品ローカルフード「バインセオ」を堪能する

「タンディン教会」から徒歩2分の場所にある、地元でも評判の「Bánh Xèo 46A」。ホーチミンを訪れたなら一度は味わいたい、ベトナム版お好み焼きとも言えるバインセオの人気店です。香ばしく焼かれたサクサクの生地の中に、ぷりっとしたエビやジューシーな豚肉、シャキシャキのもやしがぎっしり詰まった一皿は、期待以上の美味しさでした。

さらに、地元ビールとの相性が抜群!暑いホーチミンで、冷たいビールと一緒に味わうバインセオは格別です。一人でも満足できるボリューム感で、お腹も心も満たされました。

オープンエアの開放的な雰囲気の中で食べるその時間は、ローカルな空気感を存分に味わえる特別なひととき。食べることだけではなく、ホーチミンの活気と温かさを全身で味わえる体験となりました。

4) ベトナム土産が揃う「coi」でとっておきのお土産探し

ホーチミンでお土産を探すなら、ベトナム在住の日本人が手がけるコンセプトショップ「coi」がおすすめです。ここでは、現地だからこそお得に手に入る商品を、スタッフが実際に試して厳選。センスあふれるベトナム土産が揃っています。

店内には、美容好きな友人へのギフトにぴったりな「タマヌオイル」が。日本では高価なこのオイルが驚きの価格で手に入るのは、ベトナムならでは。さらに、スタッフが日本語で商品の使い方や効果を丁寧に説明してくれるので、安心して選べます。

バインセオやフォーなどローカルフードが描かれた可愛らしいノートや、南部の民芸品「ソンベ焼き」も必見。手のひらサイズの器や色鮮やかなデザインの小物は、一つひとつが個性豊かで、見ているだけでも楽しい気分に。自分用はもちろん、贈り物としても喜ばれること間違いなしです。

5) ホーチミン最大級の巨大市場でばら撒き土産選び

ホーチミンの中心に位置する「ベンタン市場」。その門をくぐれば、香辛料の香りと賑やかな掛け声が迎えてくれる、東南アジア特有のエネルギッシュな空間が広がります。約1万㎡の敷地には、食材や衣類、アクセサリーなどを扱う約2000軒の個人商店が所狭しと並び、カラフルで活気あふれる景色に思わず心を奪われます。

ばら撒き土産におすすめなのは、ベトナムらしい刺繍が施された巾着。

刺繍の巾着は、50,000〜100,000ドンほどで手に入ることが多く、値段交渉を楽しむのも市場巡りの醍醐味です。私は交渉の末に、250,000ドンで巾着5枚を購入。

誰にも頼らず、一人で値段交渉に挑むその時間は、旅の緊張感と楽しさが交じり合う特別な瞬間でした。

4. 一人旅でも安心!スタイリッシュな「MEANDER Saigon」

ホーチミン市の1区に位置する「MEANDER Saigon」。ノマドワーカーたちが集うコワーキングスペースが併設され、世界中の旅人が出入りする賑やかでモダンな雰囲気が印象的な宿でした。

何よりもスタッフのフレンドリーさが際立ち、笑顔で迎えてくれるその姿に安心感を覚えます。無料のウォーターサーバーも設置されていて、長旅の疲れを癒す気遣いが感じられました。

部屋のタイプは個室とドミトリーの2種類。私は8人部屋の女性専用ドミトリーを選びました。各ベッドにはカーテンがついており、閉じればプライベートな空間が確保できます。

共同のシャワールームや洗面台はとても清潔で、シャンプーやシャワージェル、ドライヤーまで揃っているため快適に過ごせました。

ロッカーはカードロック式で、大きなキャリーケースは専用のスペースに収納。小物類はしっかり鍵がかかるロッカーへ。セキュリティも万全で、貴重品を預けて出かける際にも不安がありません。

そして驚いたのはその価格。1泊なんと1,744円というコスパの良さ!おしゃれで清潔、快適さまで備わった宿でこの価格は、長旅をしている身には本当にありがたかったです。「安いだけじゃない、ここに泊まってよかった」と心から思える宿でした。

5. 短い滞在でも楽しめたホーチミン一人旅

ホーチミンで過ごした時間は短かったけれど、そこには一人旅だからこそ感じられる自由と贅沢が詰まっていました。見知らぬ街での新しい発見や、心を揺さぶる景色。そして、ふとした瞬間に出会う人々の優しさ。一つひとつが旅の記憶として心に刻まれています。

次にホーチミンを訪れるときは、もう少し長くこの街で過ごしてみたいと——そう思いながら、ホーチミンをあとにしました。

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土屋香奈

土屋香奈

金沢生まれ金沢育ち。京都の大学で観光学を学び、観光案内所でのボランティアや観光地取材を通じて旅の発信に魅了される。
金融業界を経て27歳でフリーランスへ転身し、トラベルフォトライターとして活動中。「いしかわ観光特使」を委嘱。
旅×写真×文章×動画×SNSを駆使し、女子旅を中心とした国内外の取材やモデルコースなどコンテンツ制作を手がける。
旅行会社や地方自治体の撮影にも携わり、多彩なメディアで発信中。「かわいい」を切り取るのが得意で、ディズニーやクルーズ旅、海外旅行が好き。