金沢駅でお土産を選ぶなら、ただの定番ではもったいない。
この記事では、金沢在住のトラベルフォトライターである私が、普段から手土産や友人にすすめている“本当におすすめしたい”金沢駅で買える厳選10選をご紹介します。
実際に地元民として何度もリピートしているものや、贈った人に喜ばれたスイーツを集めました。
ばらまき用、女子旅向け、お世話になっている方へのお土産まで、金沢の“おいしい”と“かわいい”を詰め込んだセレクトです。
1. 古都美「古都の菓」
金沢21世紀美術館の隣にあるスイーツショップ&カフェ「古都美(ことみ)」。その人気商品が、駅ナカでも手に入るのはうれしいポイント。

なかでもおすすめなのが、金沢城の石垣をモチーフにしたクッキーアソート「古都の菓」。
見た目のかわいらしさはもちろん、加賀棒茶・紫芋・白味噌・梅・大納言・醤油など、石川県ならではの素材を取り入れた、バラエティ豊かな味のラインナップも魅力です。

ひと口かじると、ほろっとやわらかく崩れる軽やかな食感。噛むほどに素材の風味がじんわりと広がり、やさしい甘さが心をほどいてくれるような味わいです。

金沢の風景にちなんだデザインも印象的で、手土産や贈り物にもぴったり。
2. 茶菓工房たろう「たろうのようかん」
老舗の和菓子店が数多く軒を連ねる金沢の中で、「茶菓工房たろう」は今年で創業20年。
和の伝統を大切にしながらも、洋の素材やモダンな感覚を取り入れた新しいスタイルの和菓子で、多くのファンを魅了しています。
そんな「茶菓工房たろう」が、20周年を記念して看板商品「たろうのようかん」をリニューアル。これまでの5種類から10種類に増え、選ぶ楽しみがさらに広がりました。

加賀棒茶や白味噌、マカダミアナッツなど、素材の組み合わせも個性豊か。

カラフルでモダンなパッケージは、思わず手に取りたくなるかわいさで、1個から購入できるのも嬉しいポイント。ばらまき土産にもぴったりですが、自分用にじっくり味わいながら選ぶのもおすすめです。
3. 清香室町「金澤文鳥〜加賀紅茶味〜」
きゅんとする見た目の、文鳥モチーフの和羊羹。2022年に登場し、金沢土産の新定番として人気急上昇中です。手乗り文鳥をモチーフにしたパッケージはそのままギフトにしても映えるかわいさで、友人へのちょっとしたプレゼントにもぴったりです。

味は「加賀紅茶味」「加賀棒茶味」「白い紅茶味」の3種類。なかでもおすすめは、石川県で育まれた和紅茶・加賀紅茶を使ったフレーバーです。

まろやかな紅茶の風味に加えて、羊羹の中にはイチジクやクランベリーなどのドライフルーツがちりばめられており、ひと口ごとにフルーティーな甘みがふんわりと広がります。

さらに、見た目のかわいさをそのまま贈れるよう、卵型のケースに入った5個入りパッケージも人気。手土産としても喜ばれる仕上がりで、特別感があります。
全種類を楽しみたい方には、3種のフレーバーが2個ずつ入ったアソートセットがおすすめです。
かわいくて、おいしくて、つい誰かに見せたくなる。そんな文鳥羊羹は、大切な人へのプチギフトや旅のお土産にぜひ選びたい一品です。
4. 松葉屋「月よみ山路」
切っても切っても、断面から現れるのはたっぷりの栗。その贅沢さとおいしさで知られる栗蒸し羊羹「月よみ山路」は、小松市に店を構える創業170年以上の老舗和菓子店「松葉屋」が手がける逸品です。

控えめな甘さのこし餡が栗の自然な旨みを引き立て、しっとりとした蒸し羊羹の生地と一体となって、ほっこりと心ほどける味わいを生み出しています。

気づけばまたひと切れ、そしてもうひと切れ。食べ終わったあともふと恋しくなるような、後を引くおいしさが魅力です。
私自身、何度もお土産に選んでいるのですが、一度贈ると、「またあれが食べたい」とリクエストされることもしばしば。気づけば、私のなかでもすっかり定番のお土産になりました。大切な人に贈りたくなる、そんな安心感と信頼感がこの羊羹にはあります。
5. FILFIL「タブレットチョコレート」
フランス料理と自然派ワインを楽しめる金沢の名店「FIL D’OR(フィルドール)」が、新たに立ち上げたクラフトチョコレートブランド「FILFIL」。カカオ豆の選定から製造までを一貫して行うBean to Barスタイルを採用し、すべてを金沢の工房で完結させているという、まさに職人技の結晶を楽しめるチョコレートです。
「FILFIL」のチョコレートは基本的にタブレットタイプ。
なかでもおすすめは、「加賀棒茶 45% ミルクチョコレート ~PROMENADE~」です。

加賀棒茶の香ばしさを、ミルクチョコレートに溶け込ませた一枚は、焙煎したての茶葉の香りと、白山市で育まれた蕎麦の実をローストした軽やかな食感が重なり、香ばしさと奥行きのある味わいを楽しめます。

パッケージデザインにもこだわりが。

石川の伝統工芸・九谷焼の作家「織田恵美」氏との特別なコラボレーションにより、赤絵細描の超絶技巧の図案を採用したアート性あふれる仕上がりとなっています。
ちなみに「FIL D’OR」は、2025年5月に移転オープン予定。席数も増え、さらにパワーアップする新しい空間もぜひ楽しみにしていてくださいね。
6. 不室屋「おやつ麩」
金沢の食文化のひとつ、加賀麩。その魅力を現代に伝えるのが、慶応元年創業の老舗「不室屋(ふむろや)」です。お味噌汁の具として知られる麩ですが、実はおやつとしてもとっても優秀。そんな新しい魅力を教えてくれるのが、スナック風の麩菓子「おやつ麩」です。

ころんとした四角いパッケージには「ふ」の文字がちょこん。見た目のかわいさにまずきゅんとしてしまいます。

中身は、お麩とは思えないほどサクッと軽やかな食感。ふんわりと香るバターの風味が食欲をそそり、ひと口食べるともう止まらない…。私自身も、何度もリピートしているお気に入りのお菓子ですが、気づいたら空になっていた、なんてことが常。
何個もらってもうれしい、そんな魅力があります。

3個がセットになっているので、ばらまき用に分けて配ってもよし、そのままセットで贈ってもよし。使い勝手のよさも、お土産としておすすめしたい理由のひとつです。
7. 森八「宝達」
金沢の和菓子といえば「森八」。加賀藩前田家の御用菓子司としてその名を知られ、和菓子文化が根付くこの街で、何か特別な日やハレの日には、森八さんのお菓子を持っていくのが私にとっての“いつもの選択”です。
森八では、石川県産や北陸の自然の恵みを生かした素材を使い、ひとつひとつ丁寧に和菓子を手づくりしています。

「宝達」は、そんな森八のなかでも特におすすめしたい、半月型のどら焼き風の銘菓です。

しっとりもっちりとした皮の中には、丁寧に炊き上げられた自家製餡がたっぷり詰まっていて、口に入れた瞬間に素材のやさしさがふわりと広がります。

和菓子に馴染みのない方にも食べやすく、上品な見た目と食感で、どの年代にも喜ばれる“外さない”金沢のお土産です。
私自身も、年配の方から友人まで、幅広い世代への手土産として何度もリピートしているお気に入りの和菓子です。
8. 金沢大地たなつや「金沢ゆずケーキ」
2024年12月に発売されたばかりの新作スイーツ、「金沢ゆずケーキ」。
金沢市内に自社農場を持つ「金沢大地たなつや」が手がける、米粉を使ったグルテンフリーの米粉スイーツシリーズ第2弾です。

ベースとなるのは、自社農場で栽培した金沢のお米。そこに合わせたのは、金沢市湯涌・浅川地区で大切に育てられてきた特産の「金沢ゆず」です。

ひと口食べれば、ふわっと軽い米粉の食感と、ゆずの爽やかな酸味が口いっぱいに広がるやさしいおいしさ。グルテンフリーとは思えないほどしっとりふんわりとした生地が、素材の風味をしっかりと引き立ててくれます。

さらに注目したいのが、パッケージ。「ゆずの収穫コンテナ」をモチーフにした、専用のかわいらしい箱入りで、思わず誰かに贈りたくなるデザイン。見た目も味も、金沢の自然と恵みがぎゅっと詰まった新しいお土産スイーツです。
9. 諸江屋「生らくがん 濃茶楽雁」
金沢で落雁といえば「諸江屋」。江戸時代末期の嘉永二年(1849年)創業という歴史をもつ、金沢を代表する落雁専門店です。

なかでもおすすめは、「生らくがん 濃茶楽雁」。落雁といえば、“硬くて甘すぎる”という印象をもっている方も多いかもしれませんが、こちらはそのイメージを覆すしっとりやわらかな“生タイプ”。
口に入れた瞬間、ほろっとほどける落雁の生地と、ふんわりやさしいこし餡が絶妙に重なり合い、上品で奥ゆかしい甘みが広がります。

抹茶には、香り高く濃厚な石臼挽きの抹茶を使用。しっかりとした抹茶の苦味と、こし餡のやさしい甘さが美しく調和し、抹茶好きにはたまらない奥深い味わいです。
ゆったりとしたお茶の時間に寄り添う一品としてはもちろん、お茶が好きな方への贈り物にいかがでしょうか。
10. ふらんどーる「金沢・茶の間ショコラ」
金沢の郊外に本店を構え、地元で愛され続ける洋菓子店「ふらんどーる」。
子どもの頃から大好きなお店で、特に濃厚な抹茶シュークリームには思い出がたくさん詰まっています。残念ながらそのシュークリームは金沢駅には並んでいませんが、その代わりにぜひおすすめしたいのが「金沢・茶の間ショコラ」。ひとつ食べると、もう一枚…と思わず手が伸びてしまうおいしさです。

フレーバーは「抹茶ショコラ」と「加賀棒茶ショコラ」の2種類。どちらも、そっと手に取るだけで崩れてしまいそうなほど、ほろほろとした繊細な口どけを楽しめます。
おすすめの食べ方は、まるごと一口で頬ばること。
口の中でゆっくりとほどけていく食感とともに、お茶の味わいがじゅわっと広がる瞬間は、思わず笑みがこぼれるほどの多幸感を味わえます。
「抹茶ショコラ」は、宇治の有機抹茶を使用。濃厚な抹茶の香りがふわっと広がり、ほろりとほどける食感とともに、上質な抹茶の余韻が心地よく残ります。

「加賀棒茶ショコラ」には、地元・金沢の老舗茶舗「上林金沢茶舗」の棒茶を使用。焙煎された茶葉の香ばしさと甘さを感じる風味が特徴です。

どちらも1枚ずつの個包装で販売されており、ばらまき土産にもぴったり。5枚入りのアソートタイプもあり、ちょっとした手土産や、お茶好きな方へのプチギフトとしてもおすすめです。
旅の終わりは、金沢駅でお土産探しを

金沢駅には、“石川らしさ”がぎゅっと詰まった和菓子やスイーツがたくさん。
特に、百番街「あんと」には、金沢の老舗や人気店がずらりと並び、旅のしめくくりにもぴったりの空間です。
ばらまき用の気軽なお菓子から、大切な人への特別な贈り物、そして自分へのちょっとしたご褒美まで。どれも地元の素材や物語が込められたものばかりで、ひとつ選ぶたびに、金沢の風景や空気がふっとよみがえるような…。
そんな余韻のあるお土産選びを、ぜひ楽しんでみてください。
==========================================